通訳の見分け方2

優秀な通訳の見分け方2

ミャンマー語翻訳通訳専門合同会社あうんの細川です。英語の通訳であれば、通訳者の能力を判断するのはそれほど難しくはありません。しかし、少数言語の通訳となると、なかなか優秀な通訳者かどうかを判断するのは難しい。

そこで今回は、前回「通訳の見分け方1」に引き続き、優秀な「通訳の見分け方」についての第2回目です。

前回は、言葉ができるということは、通訳が出来るということの必要十分条件ではないので、

日本語能力検定試験1級合格者過信するな!

そもそも、通訳は話し手の話している内容を理解する必要があるので、通訳者の

日本語の理解力を探れ!

とは言え、通訳者が話す外国語は理解できないのだから、通訳者を判断する基準の一つとして、

質問する通訳は、良い通訳!

というのがあるということについて述べました。

今回は、外国語から日本語に訳出しする際の言動から、優秀な通訳を見つけ出す方法について説明します。

やたら「えー」と言う通訳は避けるべき!

優秀な通訳者は、「え~と」や「えー」などと言いよどんだりしません。立て板に水のごとく、よどみなく話し続けます。一方、あまり優秀でない通訳者は、「え~と」とか、「えー」とか、話す度に言いよどんでしまいます。

これは日本語の話し方の問題なので、誰でも簡単に見分けることができます。また、外国語に通訳している時でも、日本語の「えー」と同じように、話し出す前に言いよどんでいたら、その通訳者はあまり優秀ではないと判断しましょう。

聞きづらいんだから、そんなの指摘されるまでもなく、当たり前だ!とお叱りを受けそうですが、この当たり前すぎることが、なぜ通訳者の質と関係しているのかについて説明します。

前回も指摘しましたが、通訳者は話された内容をそのまま外国語に置き換えるのではなく、一旦頭の中で正確に理解したうえで、通訳をはじめます。言い換えれば、言葉を外国語で言い換えるのではなく、話された内容を外国語で表現するのです。

このことが上手くできるためには、通訳者は話された内容をイメージとしてとらえることができなければなりません。話し手が話した内容を、「意味ある塊」として捉えることが必要です。発話は、数多くの言葉が連なって構成されています。それらの言葉の中で、重要な言葉は何であるかを理解する必要があります。さらに発話の文脈や発話者の経歴等から、「行間を読む」必要もあります。

このようにして理解した内容を、通訳者は頭の中に思い浮かべ、それを外国語としてできるだけ自然な表現で訳出していくことになります。外国語に訳出しするときに、外国語でどのように言い換えようかと考えながら、通訳をしているのではないのです。通訳をするときには、すでに自分が通訳しなければならない内容が頭の中にはっきりと浮かんでいなければなりません。この内容を、言葉で追いかけながら表現することができれば、自然と通訳は分かりやすく、聞きやすいものになります。

私は、このプロセスを「通訳は頭の中に絵を描き、それを言葉でコピペする」と表現しています。

通訳は言葉より理解力

通訳者が話された内容を理解できない場合、通訳者は話し手が話した「単語の並び」のみを頼りに、外国語に訳出しをします。理解が伴っていませんから、通訳をしながら、一つひとつの単語を外国語に置き換えていくしかありません。

この作業は、和文英訳の問題を解いているような感じです。

「えーっと」この単語の訳は、これでよかったかな?それとも別の言い方があったっけ?という作業を、単語ごとに繰り返しながら通訳を続けます。

単語ごとに置き換え作業を繰り返すわけですから、木を見て森を見ず。通訳の内容を聞くものからすれば、何を言っているのかさっぱりわからなくなってしまうこともあります。

これに対して、通訳者が発話者の話の内容を理解して、頭の中で既に言いたいことがはっきりとイメージできている場合、通訳者は単語の置き換え作業をする必要はありません。その時は私たちが母国語で普通に話している時と同じように、自然と言葉が湧き出てくるのです。

通訳者が「え~と」や「えー」と口から出てしまうのは、頭の中で次の単語を必死になって探しているからです。その時、通訳者は話の内容よりも、正しい単語を思い浮かべることで精いっぱいなので、自分がどんな内容について話しているのかにまで意識が及びません。結果、伝わらない通訳になってしまいます。

日本人みたいにきれいな日本語を話す人でも理解力がないと、単語を置き換える作業に意識が集中し、きちんと伝わる通訳をすることができないのです。

次回通訳を使う時があれば、この点に注意して通訳者のレベルを見極めてください。

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