ミャンマー語通訳・翻訳合同会社あうんは、2020年末に実施が予想されるミャンマー総選挙について、選挙概況や注目ポイントだけでなく、選挙情勢、世論の動き等に分けて、説明しています。また、ミャンマーの選挙に関する基本情報や、注目政党の動き等についても、説明しています。

合同会社あうんでは、ミャンマー総選挙に関する報道をお考えの報道機関の皆様を、確かな背景知識に基づく映像翻訳サービスの提供を通じてサポートしています。ぜひ、お問い合わせください。

2020年総選挙概況

実施時期

選挙管理委員会からは、まだ正式に総選挙の実施時期についての発表はない。6月2日に開催された会議においても、前回、前々回の選挙においても、開催時期の発表は実施の約3か月前であったとし、新型コロナの影響も鑑みて後日発表すると説明している。

一方大統領府報道官は、5月末に開催された記者会館の席で、総選挙については11月に実施すると選挙管理委員会が発表済みであると説明した。選挙期間については、8月からの3か月間になるという。

実施時期をめぐるこれまでの経緯

4月新型コロナウイルスの感染が拡大し、ミャンマーでも選挙の延期を一部の政党が求めていると報道されていた。

5月初旬に開催された国家最高顧問府報道官は、記者からの質問に答える形で、 第1回総選挙は2010年11月7日、第2回総選挙は2015年11月8日にそれぞれ実施されていることから、 今回も11月の実施に変わりはないと説明した。選挙管理委員会は、5月5月21日に開催等について説明するしていたが、新型コロナの影響を受け5月31日まで説明を延期した。しかし、5月末までに選挙管理委員会による発表はなかった。一方上記報道官は、5月末に開催した記者会見で、選挙を11月に開催することについては選挙管理員会が発表済みであるとしている。

6月2日に開催された選挙管理委員会の会合で、委員長は過去2回の総選挙の例を出し、これまでも選挙開催の約3か月前に開催時期を発表していたとして、開催の時期については明確にしなかった。

選挙管理委員会・選挙準備

選挙管理委員会は、2020年総選挙に向けて2019年7月13日から11月6日まで、選挙人名簿の編纂を実施した。この結果、今回の選挙では選挙人の数は3700万人に上る。選挙人名簿には軍人等はまだ含まれておらず、選挙管理委員会は総選挙に向けて毎月名簿を更新している。なお前回までの総選挙では、選挙人名簿の編纂は、選挙の数か月前に実施されていた。

2020年2月選挙法細則が改正され、これまで180日以上選挙区外に居住する者は滞在先の住所での投票か、元々の選挙区での投票かを選択できるようになっていたが、この日数が90日以上へと半減された。これによりミャンマー人出稼ぎ労働者の多い少数民族居住地域において少数民族の声が選挙結果に反映されにくくなったのではないかという批判されている。

また、2020年2月の選挙法細則の改正においては、ミャンマー国軍兵士およびその家族が投票を行う投票所は、立候補者等が自由に立ち寄ることができる軍事基地以外の適切な場所に設置されることになった。

2020年6月2日に開催された選挙管理委員会の会議によれば、労働入国管理人口省と協力して、選挙権者の数を基に、これから今回の選挙に向けた選挙区の区割りを決定していくことになる。

注目ポイント

紛争下にあるタウンシップにおける選挙の実施

現在少数民族との武力衝突が続く、ラカイン州およびシャン州北部等での選挙の実施の有無に注目したい。特にラカイン州では北部のタウンシップが武力衝突の影響かにあり、総選挙の実施が危ぶまれている。しかし、前回の選挙においてもラカイン民族政党が勝利したことから、もし選挙が実施されないとするとラカイン民族の声が国政に反映されなくなり、このような決定は恣意的であると批判が出かねない。

2010年の総選挙では、5つの選挙区で治安を理由に選挙が実施されなかった。2015年の総選挙では、7つの選挙区で治安を理由に選挙が実施されなかった。

選挙情勢

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世論

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基本情報

選挙権

有権者数3千7百万人

被選挙権

上院の被選挙権年齢は30歳、下院の被選挙権年齢は25歳

ミャンマー国籍を有する両親から生まれた者

過去10年間にミャンマー国内に居住している者

民族代表院(上院)議席数224名

14の地域・州から12名ずつ選出される議員168名と、各地域・州ごとに4名ずつ国軍が推薦する議員56名から構成される。過半数を獲得するには、122以上の議席を獲得する必要がある。

被選挙権年齢は30歳

人民代表院(下院)議席数440名

原則的にミャンマー国内にあるタウンシップ毎に選出される議員330名と、国軍が推薦する議員110名から構成される。河畔酢を獲得するには、220以上の議席を獲得する必要がある。

選挙区は現状ではタウンシップ毎となっており、タウンシップに居住する選挙権者の数は、選挙区の区割りを策定する際に考慮されない。例えば、2015年の選挙では、一番人口が多かった選挙区はヤンゴン地域のラインターヤー区であり約45万人であり、一番少なかった選挙区は、セイカン区の2000人であった。

有力各政党の動き・注目政党

国民民主連盟(NLD)

NLDは、2020年6月中に次期選挙の候補者の選任を行うと報道官が発表した。

USDP

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国民党 (People’s Party ပြည်သူ့ပါတီ)

88年学生運動のリーダーの一人であるココジーにより設立された政党。連立政権樹立を目標に活動している。

連邦改善党(Union Betterment Party ပြည်ထောင်စုကောင်းကျိုးပါတီ)

元国軍No.3で、第1次国会で下院議長を務めたシュエマンが率いる政党。

少数民族ごとの注目政党

シャン族

シャン諸民族民主連盟(SNLD)

1990年の総選挙にも参加したシャン民族政党。2010年に開催された第1回目の総選挙では、党幹部が投獄されていたこともあり、選挙をボイコットしたが、2015年の総選挙に参加し、シャン民族政党では一番の勢力を誇る。その成立の系統からNLDと近い関係にあるとされる。俗称は「タイガーヘッド」。

シャン民族民主党(SNDP)

2010年の総選挙で躍進したシャン民族政党。元々シャン民族民主連盟の書記が離党し設立した政党である。USDPと近い関係にあるとされる。俗称は「ホワイトタイガー」

ラカイン族

アラカン民族党(ANP)

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カチン族

カチン州人民党(KSSP)

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カレン族

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モン族

モン族統一党(MUP:မွန်ညီညွတ်ရေးပါတီ)

モン民族政党が合併して設立されたモン民族政党。2020年6月に候補者選定に関する指針を作成し、その後候補者を選定するという。モン州の他、カレン州、およびタニンダーリ地域で候補者を立てる予定。

カヤー族

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チン族

チン民族民主連盟(CNLD:ချင်အမျိုးသားဒီမိုကရေစီအဖွဲ့ချုပ်ပါတီ)

2018年10月に既存の3つのチン民族政党が合併して、設立されたチン民族政党。